やりたいこと、やってますか?
みなさん、「最近、仕事やプライベートでやりたいことやっていますか?」私の周囲では、以前に比べてシニア社員がどの部署でも増えてきているようです。そして、ここ数年『働き方改革』をどの組織でも行っており、どの社員も限られた時間の中でどんどん増える仕事をこなさないといけない状況があるようです。そんな中で仕事でもプライベートでもやりたいことがなかなかできないのが実情ではないでしょうか。
『「何か楽しみにしているやりたいことがある」という状態で、1⽇を迎えること』。が幸福感を高める、また「⾃分の周りの人の幸福度が⾼いと、⾃分⾃⾝の幸福度も⾼まる*」という傾向が顕著に⾒れるという報告がされています。何かを楽しみに集まり、その集団が幸福の雰囲気を持っている・・・、そんな集まりは最⾼ですよね!けれど、実際には職場や家庭にはいろいろなことがありすぎて、なかなか簡単にはいかないのが現状です。最大の障害は自分の気持ちかもしれません。
労働を「創造」する
まずは“楽しさを与えてもらえる”というような受⾝の姿勢ではなく、⾃分でつくりだしていくものと考えてみたいものです。哲学者の内山が興味深いことを⾔っています。「⼈間が誇りをもちながら⽣きていくためには、どのように労働(仕事やさまざまな営み)を創造する必要があるかを考えること*」 が重要だと指摘しています。この考え⽅を「労働の創造」と呼びます。つまり「どのようなことをやりたいか」、そのためには、「どのようにそれを捉え」」「何をやらなければならないか」ということを創造することで新しい価値を生み出すことができという考えが「労働の創造」というわけです。
実は私もなかなか踏み出せないでいました。親の介護や仕事のこと、一つひとつ考えるとネガティブなことがたくさんありました。
週末デュアルライフの薦め
やりたいけどできないのではないかと思っていた農業に踏み出せるきっかけをくれたのが私の周囲にいる仲間でした。「面白そうだね」と集まってくれたことで「やってみたい」の夢からはじまり、週末のデュアルライフ*を目指して平日の仕事は東京で、週末はさいたま市の浦和美園で農業と現在進行形です。これはきっと私と仲間との人生を豊かにしてくれることにつながると信じています。
一緒に「やってみたい」と思う人、この指とまれ!
次回は「農業が心身の健康をつくる」をテーマにお話します。
注釈
*ギャラップ社(The Gallup Organization) 1935年に設⽴されたAmerican Institute of Public Opinionを前⾝とする調査・コンサルティング機関。世界150カ国にわたるグローバ ル調査を実施)参考︓『幸福の習慣』Tom Rath等著
*内⼭節 哲学者、元⽴教⼤学大学院教授 労働の創造は『労働過程論ノート、1975』を参考とした
*デュアルライフとは、2つの地域に拠点を持ち、生活することです。たとえば、平日は都市部で暮らして働き、週末は田舎の拠点へ移動してリラックスする、というような二拠点を行き来するライフスタイルのことです.