2021年6月20日(日)
野菜の気持ち、分かりますか?種まき〜収穫体験(2日程目)
こんにちは!美園ファーマーズ倶楽部(MFC)のフーミンです♪
MFCはさいたま市の通称見沼田んぼと呼ばれる一帯の浦和美園地区を拠点に体験農業イベントを開催しています。
今回は先日開催したちょこっと農業体験(種まき〜収穫)の第2日程目(中間管理日)の活動報告です!
→ちょこっと農業体験とは?
MFCの体験農業の特徴でもありますが、年間を通じて種まき〜収穫までを一連の流れで体験できるイベントをご用意しております。参加者の方からは苗植えだけだったり、収穫だけのイベントは多いけど、種まき〜収穫までを気軽に体験できるイベントはあまりないそうで、ご好評頂いております♪
さて、いよいよ夏直近という季節になって参りまして畑のほうもかなり勢いがついてきました(特に雑草が・・・)。夏場はこの雑草との戦いになるのですが、ただ伸びてきた雑草を抜くのではかなりの労力を要します。
定期的に雑草を根こそぎ鍬で掘り起こして、畝間に放置するということで掘り起こされた雑草が新たな雑草を防止して雑草があまり生えてこなくなるという方法をとっています。似た方法で雑草防止効果が高かったのは「麦」を植えて成長したら刈り取り、その藁を畝間に敷き詰めるという方法です!いわば天然のマルチシートでこれはかなりの効果を発揮しています!
雑草防止の心得としては、伸びて大きくなってくる前の、弱い雑草のうちにどれだけ先手を打てるかということなんですね〜。またまた学びが増えました。
さて、今日は全3日程で開催するちょこっと農業体験(種まき〜収穫)の第二回目です!1ヶ月前にまいた種や植えた苗の成長を見つつ、中間管理として苗の手入れや肥料やりなどを体験いただきました!
前回はちょっと緊張していた(?)キッズもすっかり畑に慣れたようで、今日は大はしゃぎ!こうした元気な姿を見ると、本当に嬉しい気持ちになりますね〜♪
今回の体験内容は・・・
①キュウリ
・芽欠き
・誘引
・追肥
②モロヘイヤ
・追い播き
③トマト
・誘引
・わき芽欠き
④ナス
・三本仕立て
・追肥
⑤カラーピーマン
・支柱立て
・追肥
⑥ズッキーニ
・支柱立て
・追肥
という内容でした!意外と本格的!と思われた方もいらっしゃるのではないでしょうか。そうなんです、ちょこっと体験と言いつつも体験内容はきちんと野菜が育つべく、必要な作業内容をしっかりと網羅しています!
えーじゃあ難しいの?と思われた方。そこはご安心!講師がしっかり丁寧にレクチャーしますので、体験農業初心者の方でもお気軽にご参加いただけます♪
まずは、きゅうりのお世話から!
今回もモリモリ先生の指導のもと作業に入ります〜!今回の体験の最大ポイントは「野菜の気持ち」になってどんなお世話をしていくか?ということです。
え・・・
野菜の気持ち・・・?
い○のきもち、ね○のきもち的なやつですか・・・・?
モリモリ先生は野菜の声が聞こえるとでもいうのですか・・・?
はい。モリモリ先生はバッチリ野菜の声が聞こえています。
とまあこれは比喩的な表現ではありますが、つまり野菜の生育状況や気象状況などを見ながら、より多くの実をつけたり、より大きく育つために野菜をどんなことをしてあげられるか?ということを野菜の立場になって考えて、そのサポートを我々人間がさせて頂くということなんですね〜。
今日の体験できっと野菜の気持ちがわかるようになったことでしょう!ぜひお友達にも「わたし、野菜の気持ちがわかるよ」と自慢してみてくださいね!(危ない人だと思われたらゴメンナサイ)
今日体験して頂いた、きゅうりの芽かきや、ナス・ズッキーニの支柱立てなども、野菜がもっと大きく育ちたい!という気持ちを考えて、新しい芽を摘んで今ある大きい枝をスクスク育てるサポートをしたり・・・
しっかりと支柱を立てることで「葉を大きく広げたい!」という野菜の気持ちに応えることになり、葉に陽光がまんべんなく降り注ぎ、光合成が促されて大きく育つということにつながっていくのです♪
子育てと同じですね!(私は未経験者ですが)
たしかに、親があれしなさい、これしなさい、と介入しすぎてもよくない。でも子供が「これをしたい!」と主体性をもって動こうとする時は全力でそのサポートをする。(私は未経験者ですが!)
う〜ん、やはり全てはつながっていると言いますか、農業の奥深さを感じずにはいられませんね〜。
今回ファミリーで参加頂いたパパさんも、何やら途中から覚醒して「野菜の声」が聞こえるようになった模様・・!芽かきや支柱立てに奮闘してくださいました。こうして、農作業そのものが「自分ゴト化」していくことで、その先にある「収穫」の喜びが全く違うものになるのです。
これが収穫体験だけでは味わえない「醍醐味」だと思っています♪なにより収穫して食べる時の美味しさに種まきからのストーリー(失敗や大変だった作業)が加わることで、単なる味だけではない、特別な美味しさが加わります。
そうしたエッセンスを子どもの頃から体験して感じてもらうというのも、大事な教育なのかもしれませんね♪畑にきて子ども笑顔を見るたびに、そんなことを思います!
誘引という作業もまた、野菜が成長したい!という気持ちに応えるためのサポートに必要な作業です。誘引とはツルや茎を支柱に結びつけ、生長の方向や草姿のバランスなどを調節することです。誘引を行うことで激しい風雨に曝されても折れたりしない用に支えることができます。
そして、農作業は自然の厳しさも教えてくれます。
前回の初回苗植え回で植えたトマトの苗は、残念ながら土壌との相性があまり良くなかったこともあり「青枯病」という病気にかかってしまい、大きく成長を迎える前に枯れてしまいました。
青枯病を起こす病原は土壌中に生息する細菌です。トマトがかかりやすい病気なのですが、他にもナス、トウガラシ、ピーマン、ジャガイモ、タバコ、などナス科や、インゲン、ソラマメ、イチゴ、ダイコン等33科200種以上の作物を侵す多犯性の典型的な土壌伝染性の細菌病です。
日中萎れ、曇りの日や夜間には一時的に回復しますが、病勢の進展が早く、やがて回復しなくなり緑色のまま枯死します。感染株の茎や根の維管束で増殖し、道管の中で菌が増殖して道管が詰まると水分を吸収できなくなり急に青枯れ的に萎凋し、やがて枯死してしまいます。
外観的には茎や葉に病徴らしきものは見られませんが、地際部近くの茎の表面にイボのような気中根の発生がみられます。被害株の株元付近の茎を切ると中から乳白色の細菌汁液が出てくるのが特徴です。
人の手についた泥や、トマトに使用していた支柱などに付着して他の野菜に感染してしまう恐れがあるので青枯病にかかってしまった野菜の作業をした際は、必ず使った道具や軍手は洗うようにしましょう!(人体に影響はありませんのでご安心を)
こうした事象も、自分ゴト化して体験をすると、農家さんが手間ひまかけて野菜を育てて、その恵みを頂いているという日々に感謝の気持ちが生まれる気がします。
そして、今日の中間管理の作業後は、ジャガイモの試し掘り体験もして頂きました!試し掘りしたジャガイモはインカの目覚め、シャドークイン、アンデスレッド、ノーザンルビー、ベニあかり、きたあかりという品種です!
ジャガイモ掘りはまるで宝探し!大人の方が童心に返って楽しんじゃうこともしばしばです(私もスタッフの仕事を忘れて没頭してしまったことがあります)。
試し掘りとはいえ、たくさん取れました!!
来週はジャガイモ掘りイベントの本番です。参加されるみなさんが、お宝が埋まっている畑に飛び込んで、一心不乱に掘る姿が見れるのを楽しみにしています♪
というわけで、今回はちょこっと農業体験の活動報告でした!
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